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即席発火法

初出:2005.09.18 CHEMISTRY


化学室に始めてこられた方はじめまして、昨年も来てくださった方お久しぶりです。
今年も僕は皆さんに化学のおもしろさを知っていただくために身の危険も顧みずに少し危ない実験を紹介させていただきます。
見たことのある方は『またやるのかよ、前に見たからいいよ』とは言わずに、じっくり見ていってください。

〜実験の前に注意事項〜

1.この実験は、微妙に危ないので保護者(理科・化学の先生)同伴で行ってください。
2.とても危ない薬品を使うので取り扱いには十分注意して下さい。
3.実験中に薬品が飛び散ることがあるので肌を露出しないようにして、透明な板を間に隔てて行ってください。
4.一度出した薬品は、元に戻さないこと。

1.使用する薬品

・濃硫酸(H2SO4)(有名なさわってはいけないモノです)
・砂糖(C12H22O11)(料理に使うアレです)
・塩素酸カリウム(白い粉で擦ると爆発します)

2.使用する器具

・駒込ピペット(スポイトをでかくしたやつです)
・蒸発皿(半球状のものです)
・薬さじ(実験の定番品です)
・透明な板(酸で溶けないもの)

3.実験の手順

1.砂糖と塩素酸カリウムを薬さじで、できるだけ粉末状にする(塩素酸カリウムは擦らないように)。

2.薬さじで砂糖と塩素酸カリウムを1対1(砂糖をほんの少しだけ多め)の割合で蒸発皿に取り擦らないように混合わせる(塩素酸カリウム単体よりも砂糖と混合した後の方が危険度が増すので要注意)。

3.2で作った混合物入りの蒸発皿を、透明な板を隔てて腕を伸ぱしてぎりぎりとどく範囲に置く。

4.駒込ピペヅトで濃硫酸を少量、服や皮膚に付かないように注意しながら敢り出す(ピペットは垂直に立ててもち、濃硫酸がこぼれないように気を付ける)。

5.3で置いた蒸発皿の上方20〜30cmから、4で用意したピペットから濃硫酸をポタポタと2・3滴垂らす。
 直後に黒い焦げのようなものが発生し、まもなく火がぼっと発生する。火が発生しない場合は濃硫酸を、もう2・3滴ポタポタと垂らす。

6.反応直後は蒸発皿が熱くなっているので、少し経ってから水道で蒸発皿の中をジャージャー濯いで汚れを落とす。

机の上を雑巾で給麗に拭いて実験終了、お疲れ様でした。

4.解説

この実験は濃硫酸の脱水作用を利用するものです。
濃硫酸の脱水作用とは・・・
有機物の基本構造体は炭素(C)と水素(H)そして、酸素(O)より成り立ちます。有機物の分子中から水(H2O)を取り除いてしまうということです。また、水(H2O)を取り除けば後には炭素(C)だけが残ることになります(炭化)。
この実験では砂糖(有機物)を濃硫酸を用いて脱水しそのときに出る熱を利用しますが、ただ砂糖に濃硫酸を加えて脱水するだけでは反応が遅く、また発熱量も低いため発火までには至りません。そこで登場するのが塩素酸カリウムです。塩素酸カリウムを触媒として砂糖に混ぜ合わせることにより反応速度・反応時の熱量ともに発火点に至ります。
この実験ででる光が赤紫色なのは、カリウムの炎色反応の色が赤紫色だからです。そのため塩素酸と結びついたほかの金属を使えば違った発色があって実験が楽しめることでしょう。

5.さいごに

最後までこのわけのわからない文章におつきあい下さり誠にありがとうございます。。この実験は花火が好きな人はとても好きになれるのでは、と思います。富士高生の方、またはなる予定の方は、化学部活動日に化学室に来ていただければ、この実験ができるかもしてません。