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1. 何から出来ているか?
- サリチル酸は芳香族のヒドロキシ酸で、種々の植物中に含まれています。芳香族とは、ベンゼン(C6H6)に置換基がついているものをいいます。
- 何から出来ているというと、ベンゼンからもっというとアセチレンから出来ているといえます。
- アセチレン自体は、炭化カルシウム(カルシウムカーバイド)と水との反応によって生成します。
[反応式]
CaC2 + 2H2O → Ca(OH)2 + C2H2↑
ベンゼンは、鉄を触媒とした付加反応で生成します。
[反応式]
3C2H2 → C6H6
- 鉄(Fe)は有機では金属が触媒の時、負触媒として考える。ベンゼンは単結合と、2重結合が、互い違いに結合しています。
- ベンゼンは、芳香族の基礎とも言えます。
- ベンゼン分子は六角形の構造をしていますが、正六角形ではありません。何故なら、二重結合の方が、単結合よりも強い。二重結合の方が単結合よりも長さが短いので、辺の長さが全て等しい訳がありません。
2. なぜ、ベンゼンは正六角形として表現されるの?
2重結合と単結合が1つおきにあり、下の図の丸印に注目して、ある時は矢印を右に進んだ形になりまた、ある時は矢印を左に進んだ形になります。ベンゼンは1秒間に何百回もこのような事をくり返しています。このような構造を共鳴構造といいます。
- 従って一本の結合を見てみると、アル時は2重結合で、ある時は単結合となっています。つまり、それぞれの辺が単結合と2重結合との間の子と言えます。
- つまり6本の辺とも全て単結合と2重結合との間の子なので、全ての辺の長さが等しいので、ベンゼンは六角形という事になります。
3. サリチル酸になるまでの反応経路
- ベンゼンに、塩素化する事により、クロロベンゼン(C6H5Cl)になり、クロロベンゼンを水酸化ナトリウムで加水分解して、ナトリウムフェノキシド(C6H5OH)になります。
- 生成したナトリウムフェノキシドに二酸化炭素を加えながら、加熱・加圧する事により、サリチル酸が生成します。
3-1. ベンゼンの塩素化
- この反応は、一般的な置換反応です。
- 一般的に、ベンゼンが置換反応を起こし易いのは、ベンゼン環の周りには水素原子が6個あり、このうちの1個が別の置換基と交換され易いからです。
[反応式]
ここでは、鉄粉触媒で、水素を塩素に取り替える反応が起こります。トルエンでもベンゼン環の水素を塩素に取り替えています。
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3-2. ナトリウムフェノキシド
- クロロベンゼンに水酸化ナトリウムを加え、加水分解するとナトリウムフェノキシドになります。ナトリウムフェノキシドは塩です。
- 3-3. サリチル酸
- ナトリウムフェノキシドに二酸化炭素を付加して加熱・加圧すると、サリチル酸ナトリウムが得られます。ナトリウムフェノキシドに二酸化炭素を付加してサリチル酸ナトリウムにする時圧力を少し加えると、二酸化炭素分子がうまい具合に入っていきます。
- 加熱・加圧といっても、150℃の3atmくらいです。
- この時、加熱・加圧しないと、ナトリウムフェノキシドから、サリチル酸に変化しないで、フェノールに変化してしまいます。
- 何故なら、まず、ナトリウムフェノキシドに二酸化炭素を付加しようとしています。ナトリウムフェノキシドは基本的に水酸化ナトリウムとフェノールが塩を作っている状態なので、フェノールよりも強い酸である炭酸が反応に加われば、塩というのは、酸・アルカリでより強いものとくっつこうとするものなので、二酸化炭素は付加反応ではなく、普通の反応をしてフェノールの変わりに水酸化ナトリウムと塩を作って炭酸水素ナトリウムとフェノールに別れてしまいます。
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- この様にして生成したサリチル酸ナトリウム(C6H4(0H)COONa)希硫酸もしくは稀硝酸を作用させることによってサリチル酸を得ることができます。
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- 4. サリチル酸の性質
- サリチル酸の構造式を見るとフェノール性水酸基とカルボキシル基(-COOH)があるので、塩化鉄(III)と反応して紫色になります。
- サリチル酸のImageは水酸基とカルボキシル基があるので、エステル。カルボキシル基と水酸基を持っているので、酸・アルカリともエステル結合ができます。
- [反応式]
- 上の2つの反応式はエステル化の反応式です。
- サリチル酸をエステル化してサリチル酸メチルにするには少量の濃硫酸を加えます。
- サリチル酸とメチルアルコールなので、サリチル酸メチルになります。
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